歌詞和訳 〜キラクにキママにマジメにホンヤク〜

洋楽ときどき邦楽。好きな歌の和訳に歌の解説とエピソードを。思い出も添えて。

【祝!来日公演(2025)・歌詞和訳】Points of Authority - Linkin Park

今日はLinkin Park(リンキン・パーク)の2000年10月24日にリリースされた[Points of Authority (ポインツ・オブ・オーソリティ)]を和訳してみます。

歌詞と和訳だけ見たい方は下の目次の「歌詞/和訳」クリックしてください。

 

ハイブリッド・セオリー 20周年記念盤

 

ザ・トラック・オブ・ザ・デイ

  • 曲名: Points of Authority (ポインツ・オブ・オーソリティ)
  • バンド名: Linkin Park(リンキン・パーク)
  • 収録アルバム: Hybrid Theory (ハイブリッド・セオリー)  *Track 4
  • アルバムリリース日:2000年10月24日

 

Linkin Park(リンキン・パーク)は、アメリカはカリフォルニア州ロサンゼルス出身のオルタナティブ・メタル・バンドです。

リンキン・パーク、2025年2月に日本にやってきますね。
私もチケットゲットしました。

という訳で2024/2025年のツアーで演奏されている曲をピックアップし、何曲か和訳していきます。


今日の曲[Points of Authority (ポインツ・オブ・オーソリティ)]は2000年10月24日ににリリースされたデビュー・アルバム[Hybrid Theory (ハイブリッド・セオリー)]の4曲目に収録されてます。

曲のタイトルの直訳は「権力の真意」でしょうか。
"point" も"authority"も色々な意味があるので和訳してみるとタイトルの真意が分かってくるかもしれません。 

歌詞を気にしなければ「ラップから入るのっ?」って感じの曲です。

そんなアルバム内でアッパーなテンションを心地よくキープしてくれる役割の曲を改めて聴いてみます。


リンキン・パークは1996年にマイク・シノダ(Vo,Gt)とブラッド・デルソンを(Gt)を中心に[Super Xero]をバンド名に結成され、フェニックス(Bass)とジョー・ハーン(Dr)が加わりバンド名を[Xero]に短縮、そして1999年にヴォーカリストにチェスター・ベニントンを迎え、バンドのコンセプトを明確にするためさらに[Hybrid Theory]に変更されました。

なかなかレーベルとの契約が結べず、1999年にやっとワーナー・ブラザースとの契約締結に漕ぎ着けたら、既に同名のバンドが存在しており、チェスターが車でよく通りかかっていたサンタモニカの公園(Lincoln Park)に因み、リンキン・パーク(Linkin Park)に落ち着きました。


そんな紆余曲折を経て2000年10月にリリースされたデビューアルバム[Hybrid Theory]は瞬く間に大ヒット。
US Billboard 200で最高位2位を記録し30,000万枚を売り上げ、2001年に米国で最も売れたアルバムとなりました。

もともとマイクとブラッドはパブリック・エナミーとアンスラックスとのジョイントライブに衝撃を受けてバンド結成したようで、リンキンのサウンドはヘヴィ・ロックをベースに、マイクのラップもありヒップホップ的要素が強くフットワークの軽さを感じるのが他の90年代のロック・バンドとは一線を画するところです。

さらにエレクトロも前面に押し出して、明るさと陰影の絶妙なバランスを感じる哀愁のあるメロディラインを印象的な曲の良さに尽きます。
ロックには必須の暴力性もその新しいスタイルに感じられるのがなによりロックファンにアピールしました。

2000年代にメインストリームロックの裾野を広げたロック界最後のビッグネームのロックバンドといって良いのではないでしょうか。

 

なお英詞は"genius.com"から引用し、Apple Musicから補足しています。

 


Points Of Authority [Official HD Music Video] - Linkin Park

 

歌詞/和訳

Title : Points of Authority
Producer : Don Gilmore
Writer : Brad Delson, Rob Bourdon, Mr. Hahn, Mike Shinoda & Chester Bennington


[Intro: Mike Shinoda]
Forfeit *1 the game before somebody else
Takes you out of the frame and puts your name to shame *2

puts your name to shame
Cover up your face, you can't run the race
The pace is too fast, you just won't last

ゲームを放棄しちまえ
お前を視界から消して、汚名を着せる
恥ずかしさに顔を隠し、戦うことさえ出来ないだろう
ペースが速すぎて、もたないだろう


[Verse 1: Chester Bennington]
You love the way I look at you
While taking pleasure in the awful things you put me through *3

You take away if I give in
My life, my pride is broken

俺に見られるのがお気に入りなんだな
俺にしたひどい仕打ちに快感を感じながら
俺が屈すれば奪い取るんだろ
僕の人生を、僕のプライドはズタズタだ


[Chorus: Chester Bennington]
You like to think you're never wrong
(You live what you've learned)
You have to act like you're someone
(You live what you've learned)
You want someone to hurt like you
(You live what you've learned)
You wanna share what you've been through
(You live what you've learned)

お前は自分が絶対正しいと思いたんだろ
(自分の世界の中で生きている)
自分が特別ではないと気が済まない
(自分の世界の中で生きている)
お前は皆に傷つくいて欲しいんだ
(自分の世界の中で生きている)
自分の経験に共感されたいんだよな
(自分の世界の中で生きている)


[Verse 2: Chester Bennington]
You love the things I say I'll do
The way I hurt myself again, just to get back at you
You take away, when I give in
My life, my pride is broken

俺がやると言ったことがお気に入りだな
お前に仕返しするために俺が傷つく様を見るのが好きなんだろ
俺が屈すれば奪い取る
僕の人生を、僕のプライドはズタズタだ


[Chorus: Chester Bennington]
You like to think you're never wrong
(You live what you've learned)
You have to act like you're someone
(You live what you've learned)
You want someone to hurt like you
(You live what you've learned)
You wanna share what you've been through
(You live what you've learned)

お前は自分が絶対正しいと思いたんだろ
(自分の世界の中で生きている)
自分が特別ではないと気が済まない
(自分の世界の中で生きている)
お前は皆が自分のように傷つくことを望む
(自分の世界の中で生きている))
自分が経験したことを共有したいんだ
(自分の世界の中で生きている)


[Bridge: Mike Shinoda]
forfeit the game before somebody else
Takes you out of the frame and puts your name to shame
Cover up your face, you can't run the race
The pace is too fast, you just won't last

ゲームを放棄しちまえ
お前を視界から消して、汚名を着せる
恥ずかしさに顔を隠し、戦うことさえ出来ないだろう
ペースが速すぎて、もたないだろう


Forfeit the game before somebody else
Takes you out of the frame and puts your name to shame
Cover up your face, you can't run the race
The pace is too fast, you just won't last

ゲームを放棄しちまえ
お前を視界から消して、汚名を着せる
恥ずかしさに顔を隠し、戦うことさえ出来ないだろう
ペースが速すぎて、もたないだろう


[Chorus: Chester Bennington & Mike Shinoda]
You like to think you're never wrong
(You live what you've learned)
You have to act like you're someone
(You live what you've learned)
You want someone to hurt like you
(You live what you've learned)
You wanna share what you've been through
(You live what you've learned)

お前は自分が絶対正しいと思いたんだろ
(自分の世界の中で生きている)
自分が特別ではないと気が済まない
(自分の世界の中で生きている)
お前は皆が自分のように傷つくことを望む
(自分の世界の中で生きている))
自分が経験したことを共有したいんだ
(自分の世界の中で生きている)


You love to think you're never wrong (Forfeit the game)
(You live what you've learned)
You have to act like you're someone (Forfeit the game)
(You live what you've learned)
You want someone to hurt like you (Forfeit the game)
(You live what you've learned)
You wanna share what you've been through
(You live what you've learned)

お前は自分が絶対正しいと思いたんだろ (ゲームを放棄して)
(自分の世界の中で生きている)
自分が特別ではないと気が済まない (ゲームを放棄して)
(自分の世界の中で生きている)
お前は皆が自分のように傷つくことを望む (ゲームを放棄して)
(自分の世界の中で生きている)
自分が経験したことを共有したいんだ
(自分の世界の中で生きている)

 

トラック・インプレッション

[Papercut], [One Step Closer], [In the End]とシングルリリースされた名曲満載のこのアルバムですが、特段メロディアスでもなくハード過ぎずクールなグルーブ感で攻めてくるこの曲はアルバム内で結構お気に入りです。

電子処理されたマイクのラップからスクラッチが絡むギターリフがイントロから始まり、グルーブ感たっぷりのリズムが心地良く刻まれて気持ちが高揚してきます。

アルバム4曲目のこの曲でこれは名作確定、売れて当然と納得します。


歌詞はというと、[From Zero]アルバムの全曲和訳でも感じたのですが、暗めで嫌な奴を自分の内面でじくじく文句を言うような曲が多いのですが、これもそんな曲です。

自分を絶対だと思っている傲慢で人を虐めることが楽しみな嫌な奴に向けた内なる反抗ソング。
結構、これを聴きながらエネルギーを発散させてとフラストレーションを晴らすように聴くファンも多いのではないでしょうか。


チェスターは若い頃、知人から性的虐待を受けており、それがこの曲に影響を与えているとのことです。

そういえば、下記の歌詞を見ると虐待を受けた人も同じように虐待を受けているような節が見れます。

 

You have to act like you're someone
You want someone to hurt like you
You wanna share what you've been through

お前は自分が特別な誰かと思いたんだろ
お前は他の人も自分のように傷ついて欲しい
自分の経験に共感されたいんだな

 

そして、[Forfeit the game before somebody else]と「そんなゲームは放棄しちまえ!」とマイクにラップされるこの曲は虐待非難が暗示されている曲のように思えました。

今までは歌詞は気にせず聴いてましたが、マイクのラップとチェスターの歌詞で物語と曲のテーマが繋がっていく、そんな魅力がリンキンの曲にはあったんだ、と感じさせる曲でした。

"Points of Authority" というタイトルは「権力の核心」、いわゆる間違った権力は負の連鎖から生まれる、そんなことを歌っている曲のように思いました。


また下からリンキン・パークの他の記事([アルバム他の曲の]和訳等)が見れますので良かったら見てください。2024年の新作[From Zero]の全曲和訳もしてます。

Linkin Park (リンキン・パーク) カテゴリーの記事一覧 - 歌詞和訳 〜キラクにキママにマジメにホンヤク〜

 

最後まで見て頂きありがとうございました!

ではまた。

 

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