歌詞和訳 〜キラクにキママにマジメにホンヤク〜

洋楽ときどき邦楽。好きな歌の和訳に歌の解説とエピソードを。思い出も添えて。

【祝!来日公演(2025)・歌詞和訳】Linkin Park - Burn It Down - Linkin Park

今日はLinkin Park(リンキン・パーク)の2012年6月19日にリリースされた[Burn It Down(バーン・イット・ダウン)]を和訳してみます。

歌詞と和訳だけ見たい方は下の目次の「歌詞/和訳」クリックしてください。

リヴィング・シングス

ザ・トラック・オブ・ザ・デイ

  • 曲名: Burn It Down (バーン・イット・ダウン)
  • バンド名: Linkin Park (リンキン・パーク)
  • 収録アルバム: Living Things (リビング・シングス)  *Track 3
  • アルバムリリース日:2012年6月19日

 

Linkin Park(リンキン・パーク)は、アメリカはカリフォルニア州ロサンゼルス出身のオルタナティブ・メタル・バンドです。

リンキン・パーク、2025年2月に日本にやってきますね。
私もチケットゲットしました。

という訳で2024/2025年のツアーで演奏されている曲をピックアップして何曲か和訳していきます。

この曲[Burn It Down (バーン・イット・ダウン)]は5枚目のオリジナル・アルバム[Living Things (リビング・シングス)]からの先行シングルとして2012年4月16日にリリースされました。アルバムには3曲目に収録されてます。

リンキン・パークの5枚目のアルバム[Living Things]はデビュー・アルバムからずっと好きだったアルバムとは異なり地味に感じてしまい好きになりきれないアルバムでした。
何十回も聴いているわけではないですが、悪くはないのだけれどどうも曲自体が今までの作品に比べると弱いように感じました。

もうリック・ルービンとの共同プロデュースはいいんじゃないかと思ったセルフ・プロデュース(マイク・シノダとブラッド・デルソンのプロデュース)の次作[The Hunting Party]も同じ印象です。

あ、でもチェスター参加の最終作の[One More Light]は好きです。


そんなアルバムの中でも好きな曲[Burn It Down]を和訳してみます。

曲のタイトルの直訳は「焼き尽くせ」ですね。

エレクトロなイントロが印象的ですがリンキン・パークらしいようならしくないような気がする曲です。

なお英詞は"genius.com"から引用し、"Apple Music"から補足しています。


BURN IT DOWN (Official Music Video) [4K Upgrade] - Linkin Park

 

歌詞/和訳

Title : Burn It Down
Producer : Mike Shinoda & Rick Rubin
Writer : Mr. Hahn, Brad Delson, Dave Farrell, Rob Bourdon, Mike Shinoda & Chester Bennington


[Verse 1: Chester Bennington]
The cycle repeated
As explosions broke in the sky
All that I needed
Was the one thing I couldn't find

サイクルは繰り返され
空で爆発が起こる
僕達に必要なのは
見つけられなかった一つの事


[Pre-Chorus: Chester Bennington]
And you were there at the turn
Waiting to let me know

君が曲がり角で待っていた
僕に知らせるために


[Chorus: Chester Bennington]
We're building it up
To break it back down
We're building it up
To burn it down
We can't wait to burn it to the ground *1


僕達は作り上げている
壊すためだけに
作り上げている
燃やし尽くすために
燃やし尽くしたいだけなんだ


[Verse 2: Chester Bennington]
The colors conflicted
As the flames climbed into the clouds
I wanted to fix this
But couldn't stop from tearing it down

様々な色がぶつかり合った
炎が空に舞い上がるに連れて
修復したいけど
止めることは出来なかった


[Pre-Chorus: Chester Bennington]
And you were there at the turn
Caught in the burning glow
And I was there at the turn
Waiting to let you know

君が曲がり角で待っていた
燃えるさかる光に巻き込まれながら
君が曲がり角で待っていた
僕に知らせるために


[Chorus: Chester Bennington]
We're building it up
To break it back down
We're building it up
To burn it down
We can't wait to burn it to the ground

僕達は作り上げている
壊すためだけに
作り上げている
燃やし尽くすために
燃やし尽くしたいだけなんだ


[Bridge: Mike Shinoda]
You told me yes, you held me high
And I believed when you told that lie
I played soldier, you played king
And struck me down when I kissed that ring
You lost that right to hold that crown
I built you up but you let me down
So when you fall, I'll take my turn
And fan the flames as your blazes burn

君が肯定してくれて僕を高めてくれた
君の嘘を僕は信じた
僕は兵士で君は王様
指輪にキスすると打ちのめされた
君は王冠を持つ権利を失った
君を築き上げたけど失望させられた
君が倒れたら、次は僕の番だ
君の燃えさかる炎を僕が煽るんだ


[Pre-Chorus: Chester Bennington]
And you were there at the turn
Waiting to let me know

君が曲がり角で待っていた
僕に知らせるために


[Chorus: Chester Bennington]
We're building it up
To break it back down
We're building it up
To burn it down
We can't wait to burn it to the ground

僕達は作り上げている
壊すためだけに
作り上げている
燃やし尽くすために
燃やし尽くしたいだけなんだ


[Outro: Mike Shinoda & Chester Bennington]
When you fall, I'll take my turn
And fan *2 the flames as your blazes burn

We can't wait to burn it to the ground
When you fall, I'll take my turn
And fan the flames as your blazes burn
We can't wait to burn it to the ground

君が倒れるとき、僕が変わるよ
君の炎が燃えさかるように煽り立てる
燃やし尽くしたくてたまらない
君が倒れたら、次は僕の番だ
君の燃えさかる炎を僕が煽るんだ
燃やし尽くしたいんだ

 

トラック・インプレッション

"Burn it Down"「焼き尽くす」というタイトルには何か戦争や争い、そういった血生臭くて危険なイメージが湧きます。
訳し始めた時は2001年9月に起きたアメリカ同時多発テロ事件、イラク戦争といったアメリカと中東各国で繰り返しされる関係性、そしてテロや戦争に対するものかと思いましたが、マイク・シノダはこの曲について次のようにコメントしています。

Mike Shinoda while noting that the song’s meaning can be open to numerous interpretations, clarified his own:

We’re talking about my personal story and his personal story, and there’s also a layer of pop culture that plays a role in the lyrics of the song. 
For example, people build up a certain celebrity or musician or actor or whatever and they’re popular one minute and the next thing, you know either they’ve done something wrong or they’ve done nothing wrong and there’s just a bad rumor that goes around about them and then everybody’s attacking that person. 
That’s just the way things are. We’ve actually lived through that as a band. 
All that stuff plays a role.


マイク・シノダは、この曲の意味はさまざまな解釈が可能だと指摘しつつ、自身の解釈を明確にした。

僕たちは僕とある人との個人的な物語について話している。また、この曲の歌詞にはポップカルチャーの要素も含まれている。
例えば、ある有名人やミュージシャン、俳優などを持ち上げ、ある瞬間には人気者になっているのに、次の瞬間には、その人が何か悪いことをしたか、何も悪いことをしていないのに悪い噂が広まり、みんながその人を攻撃するようになる。
​​そういうものなんだ。僕たちはバンドとして実際にそれを経験してきた。
そういったものすべてが役割を果たしている。

 

中盤のマイクのラップパートがどうしても理解できずにいたら上のコメントがあったのでこの考えだと整合性がとれてきます。

"burn down"という言葉にはアメリカでは俗語として「(人を)くじく」という意味もあるようなので。

とはいってもスッキリする訳ではなく何故かそういう曲ではないような気がしてなりません。

 

この曲の歌詞・歌の解釈は人それぞれあり、戦争や紛争・恋愛と多岐にわたっています。

[Living Things]アルバムは当初から政治的なメッセージが希薄なアルバムと紹介されており、マイクのコメントはこの曲への一つの解釈を避けるカモフラージュ的コメントのようにも考えられます。

このネイティブ以外の人にも比較的わかりやすい、訳すこと自体はあまり難しくなく歌詞には聴く人それぞれが聴くたびに考えを巡らせるためのものなのではないかと曲の頭の"The cycle repeated(定期的に連続したことが繰り返される)"という言葉を聴くたびに思ってしまいます。

訳してみたけど疑問が残る曲ではありますがライブで演奏されている曲の一つなので今のリンキンが演奏するこの曲をそのまま楽しみたいと思います。

 

また下からリンキン・パークの他の記事([アルバム他の曲の]和訳等)が見れますので良かったら見てください。

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最後まで見て頂きありがとうございました!

ではまた。

 

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*1:burn to the ground 焼失する、全焼する <by 英辞郎>

*2:fan 〔~に〕風を送る、〔感情などを〕あおり立てる <by 英辞郎>