今日はGreen Day(グリーン・デイ)の2023年11月2日にリリースされたシングル[Look Ma, No Brains! (ルック・マ・ノー・ブレインズ)]を和訳してみます。
歌詞と和訳だけ見たい方は下の目次の「歌詞/和訳」クリックしてください。
ザ・トラック・オブ・ザ・デイ
- 曲名: Look Ma, No Brains! (ルック・マ・ノー・ブレインズ)
- バンド名: Green Day(グリーン・デイ)
- 収録アルバム: Saviors (セイヴァース) *Track 2
- シングルリリース日:2023年11月2日
グリーン・デイ、2025年2月に日本にやって来ますね!
2010年以来の実に15年振り、しかも2024年から2025年にかけてのSaviorsツアーはアルバム[Dookie]と[American Idiot]の全曲再現に加えて、2024年リリースの目下の最新作[Saviors]をフィーチャーし、それ以外にもヒット曲満載の一大イベントです。
今から2月下旬が待ち遠しい、グリーン・デイ・ファンには絶対に見逃せないライブです。
という訳で2024/2025年のツアーで演奏されている曲をピックアップして何曲か和訳していきます。
まずは目下の最新作[Saviors]から数曲取り上げていきます。
説明不要ですがグリーン・デイはアメリカはカリフォルニア出身のパンク・ロック、オルタナティヴ・ロック・バンドです。
この曲[Look Ma, No Brains! (ルック・マ・ノー・ブレインズ)]は2024年1月19日ににリリースされたオリジナル・アルバム[Saviors (セイヴァース)]からの2枚目の先行シングルとして2023年12月2日にリリースされ、アルバムには2曲目に収録されてます。
曲のタイトルにある"no brains"は「脳なし」や「おバカ」という意味のスラングです。
「あぁ、ママ、俺はバカだ」といった感じでしょうか。
アルバム[Saviors]は1994年リリースの[Dookie (ドゥーキー)]や2004年リリースの[American Idiot (アメリカン・イディオット』等の彼らの代表作をプロデュースした盟友ロブ・カヴァッロとバンドのプロデュースとなっています。
Green Day - Look Ma, No Brains! (Official Music Video)
歌詞/和訳
Title : Look Ma, No Brains!
Producer : Rob Cavallo & Green Day
Writer : Billie Joe Armstrong, Mike Dirnt & Tré Cool
[Verse 1]
Don't know much about history
'Cause I never learned how to read
Dropout, I'm a knucklehead
Sick boy and I shit the bed *1
歴史はあまり知らない
読み方を教わってないから
俺は脱落した馬鹿もの
病的な子供でとんでもない失敗ばかり
[Pre-Chorus]
Maybe I'm in love with a deviant *2
Maybe I got terminal vertigo
俺は変人が好きみたい
最低のめまいに襲われているようだ
[Verse 2]
Slam danced on my face again
Nonsense is my heroin
Rude boy going comatose
Dropout and I'm adiós
顔の上めちゃくちゃに暴れられる
愚かなヘロイン中毒者
無気力状態の怠けた小僧
脱落してさよならだ
[Pre-Chorus]
Maybe I'm in love with a deviant
Maybe I got terminal vertigo
I defy *3 the science, I'm a missing link
Oh God, I think I'm gonna lose my skull
俺は変人が好きみたい
最低のめまいに襲われているようだ
科学を否定したミッシングリンク
あぁ神よ、頭がどうかしそうだよ
[Chorus]
I said, "Look ma, I ain't got no brains"
I'm a goner *4 and I don't feel no pain
I'm with stupid and I'm all by myself
'Cause I'm special and I don't need your help
ママ、見て、脳なしなんかじゃないけど
死んでるみたいで痛みを感じない
ずっとひとりぼっちの馬鹿野郎
優れた人間には助けなんていらない
[Bridge]
Well I'm gone, gone, gone and I'm far away
(Don't panic, don't panic)
Well I lost my head and I'm here to say *5
(Don't go, don't go)
Oh, ma, ma, ma, ma, ma, ma, ma, I'm all grown up
(Don't panic, don't panic)
Well it's too late now for my suicide
遠くへ行ってしまった
(慌てるな)
頭がおかしいのが普通になっちまった
(行かないで、行かないで)
あぁ、ママ、すっかり大人になっちまった
(慌てるな)
自殺するには遅すぎるんだ
[Chorus]
I said, "Look ma, I ain't got no brains"
I'm a goner and I don't feel no pain
I'm with stupid and I'm all by myself
'Cause I'm special and I don't need your help
ママ、見て、脳なしなんかじゃないけど
死んでるみたいで痛みを感じない
ずっとひとりぼっちの馬鹿野郎
優れた人間には助けなんていらない
トラック・インプレッション
Wikipediaによるとビリー・ジョー・アームストロングはこの曲がアルバムの中で一番気に入っている曲で、これまでに書いたパンクソングの中でも最高の曲の一つだと語っています。
スピード感たっぷりのビートに明るく彼ららしい最強のメロディが乗り2分間疾走する最高のパンク・ポップ・ソングで、「原点回帰」と言われるこのアルバムを象徴するような曲です。
とはいえ歌詞はそんな陽気なものではなく、何処か悪い方に行ってしまうような不安定な青年のストーリーになっています。
周囲には自分はバカだと言い自分の変なところはわかってるけど心底自分はダメな奴だと信じきれない。ドラッグ等の悪い習慣からも抜け出せないでいる。
さすがにドラッグは日本で一般的・日常的に身近になっているとは言えないけど青年時代に抱えがちな自己肯定感の低さや心の葛藤も歌われてます。
ちょっと怖いのはこの青年が5分後に何を起こすかわからない怖さを感じること。
自殺するかもしれないし、事件を起こすかもしれない危うさを最強のパンク・ポップにしてしまうのがグリーン・デイです。
今のアメリカにグリーン・デイを好んで聴くキッズがいるかは分かりませんが、中年になっても壮年になっても大人になりきれない人にはこの迷いや悩みや葛藤は意外と少年時代でも歳をとってからでも変わらないのかも知れません。
かく言う私もキッズが主人公のキッズのための曲という感じはあまりせず、もう自分には関係のない感情だなという気持ちは感じられず、自分の身に重ねて今だに聴くことが出来たりします。
とはいえこの曲、若いキッズが主人公だと言い切れないんですよね。
"sick boy(病気の少年)", "hey ma(ねぇ、ママ)"という言葉からキッズが主人公のように思われますが、"too late now for my suicide (自殺するには遅すぎる)"という言葉からもしかしたら30過ぎた中年の歌かも、と感じるところもあります。
大人になりきれない悩みを抱える者、永遠の捻くれ者に捧げる、そんな曲のようにも感じられます。
また下からグリーン・デイの他の記事([アルバム他の曲の]和訳等)が見れますのでクリックしてください。
Green Day (グリーン・デイ) カテゴリーの記事一覧 - 歌詞和訳 〜キラクにキママにマジメにホンヤク〜
最後まで見て頂きありがとうございました!
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