歌詞和訳 〜キラクにキママにマジメにホンヤク〜

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【歌詞和訳】California - Beabadoobee

今日はBeabadoobee(ビーバドゥービー)の2024年8月9日にリリースされた3枚目のオリジナル・アルバム[This Is How Tomorrow Moves (ディス・イズ・ハウ・トゥモロー・ムーヴス)]から[California (カリフォルニア)]を和訳してみます。


歌詞と和訳だけ見たい方は下の目次の「歌詞/和訳」クリックしてください。

 

 

This Is How Tomorrow Moves

 

ザ・トラック・オブ・ザ・デイ

  • トラック名: [California (カリフォルニア)
  • アーティスト名: Beabadoobee (ビーバドゥービー)
  • 収録アルバム: This Is How Tomorrow Moves
    (ディス・イズ・ハウ・トゥモロー・ムーヴス)  *Track 2
  • シングルリリース日:2024年8月9日

Beabadoobee(ビーバドゥービー)はフィリピンのイロイロ市出身、ロンドン育ちのイギリス人、シンガー・ソングライター、インディー・ロック・ミュージシャンです。

18才の時に、The 1975やRina Sawayamaも所属するレーベル Dirty HitからEPをリリースし、レーベルメイトのThe 1975やクレイロのサポートアクトを務め注目を集めていきます。

2019年にPowfuの[Death Bed (Coffee for Your Head)]に彼女の最初に書いた曲[Coffee]がサンプリングされ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド等でトップ5に入り、アメリカとイギリスでプラチナディスク認定されて世界的にヒットしました。


その後も2020年にデビューアルバム[Fake It Flowers]が評論家筋からも高評価を得て、2022年にセカンドアルバム[Beatpia]をリリースし、両作とも全英チャートでトップテン入りし順調に人気と評価を拡げていってます。

そして2024年、サードアルバム[This Is How Tomorrow Moves]のリリースとなります。

この曲[California (カリフォルニア)]はアルバムの2曲目に収録されてます。

 

ビーバードゥービーはテイラー・スウィフトの2023年のアメリカツアーに同行していたのですが、下のローリングストーン・ジャパンサイトのインタビューでテイラーから受けた影響について、ブリッジに対する執着がとっても興味深く、ブリッジは今までそんなにこだわっていなかったけど、ブリッジだけで曲をあんなに変えられるんだ、っていうことをテイラーの生演奏を通して学べたと語っています。

 

beabadoobeeが語る成長とありったけの本音「音楽は私にとってマジでセラピー」(Rolling Stone Japan) - Yahoo!ニュース

 

確かにこのアルバムの曲はブリッジやアウトロに印象的なフレーズを入れて、2,3回聴いた時はあまりピンと来なかったけど何度も聴くと印象的で愛おしくなるような曲が詰まってます。

3曲目の[One Time]や4曲目の[Real Man]、ラストの[The Man Who Left Too Soon]等にそう感じました。

そしてロック調のこの曲も、ギターのミュートとビーさんのヴォーカルだけになるブリッジからアウトロに流れ込むところがカッコ良いです。

 

タイトルの直訳は...アメリカの州の名前ですね...
歌詞を気にしなければ「初めはポップだけど徐々にグランジーになっていく」曲です。

はたしてどんな歌詞の曲でしょう。


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英詞は"genius.com"から引用し、Apple Music から補足しています。

和訳後の感想は歌詞の下に記載しています。


California - Beabadoobee 

 

歌詞/和訳

Title : California
Producer : Rick Rubin & Jacob Bugden
Writer : beabadoobee


[Verse 1]
Spending too much time out in California
And for all this time I've been waiting for you
Will you call me a cab so I can finally get back?
Never felt that, I've never felt that

カリフォルニアで月日を過ごしすぎた
その間ずっと君からの電話を待っていた
やっと戻れるからタクシーを呼んでくれない?
そんな風に感じたことは一度もない、一度もない


[Chorus]
All looks the same from the inside
Wanted to change, it took a big fight
Call it a bluff, you'll see it real time*1
Wish you could see it's been a rough ride

内側からだとすべて同じように見える
変わりたかったけど、大変だった
はったりと言っても、本当の事だってわかるはず
大変だったんだってわかってほしい


[Post-Chorus]
I swear I tried
I swear I tried

頑張ってきたんだ
努力してきたんだ


[Verse 2]
Got a fragile heart always thought you knew that
And you said from the start, "Guess that's how we do that"
Know you're stuck in the past and tired of living so fast
It's not the plan, you wouldn't understand

心が脆い君は分かってると思っていた
君が最初から「これが私達のやり方でしょ」って言ってたこと
君が過去にとらわれて、忙しい生活に疲れてることは分かっている
計画的なことではないんだ、君にはわからないだろう


[Chorus]
All looks the same from the inside
Wanted to changе, it took a big fight
Call it a bluff, you'll see it real time
Wish you could see it's been a rough ride

内側からだとすべて同じように見える
変わりたかったけど、大変だった
はったりと言っても、本当の事だってわかるはず
大変だったんだってわかってほしい


[Post-Chorus]
I swear I tried
I swear I tried

頑張ってきたんだ
努力してきたんだ


[Bridge]
Keepin' it quiet till I hit back and I know*2

They won't listen till I start to crack
And I pick up the pieces of what they left
And I know
Keepin' it quiet till I hit back and I know
They won't listen till I start to crack
And I pick up the pieces of what they left
And I know

私が反撃するまでみんな静かにしていてる
私がダメになるまでみんな話を聞いてくれない
彼らが残したものを拾い集める
わかってるんだ
私が反撃するまでみんな静かにしていてる
私がダメになるまでみんな話を聞いてくれない
彼らが残したものを拾い集める
わかってるんだ


[Outro]
They'll never know
They'll never know
They'll never know
They'll never know

みんな決して分からない
彼らは決して知らない
みんな決して分からない
彼らは決して知らない

 

トラック・インプレッション

今回、ビーバードゥービーの歌詞と向かい合ったのは初めてなので正直今までどのような歌詞の曲を歌っていたのかは分かりません...
そこら辺が分かるともっと良かったのですが分かりにくい歌詞です。

歌詞について、ビーさん自身はロンドンの自宅でツアーから戻った時に、ミュージシャンとして家を離れて生活する奇妙な旅の中で自分がどう感じているかを歌にしたと語ってます。

 

今までのビーバドゥービーらしいような気がするのですが、ポップな歌い出しから始まり徐々にグランジーに暴れてくる感じが今までと同じ路線かというとそんなこともなく、1st,2ndアルバムに比べて大人になった雰囲気は感じつつ、より繊細だけど混沌とした印象をうける曲です。

 

私なりの解釈としては、[Verse 1]や[Verse 2]で個人的に繋がりのある人に対しての分かり合えない気持ちを綴りながらもコーラス部では理解してほしい、変わりたかったけど頑張ったんだという自分を変えることへの難しさや困難さへの理解を求める気持ちが歌われてます。

ブリッジ部ではメディアに対する不信感を歌っているような気がしてなりません。

アウトロの[They'll never know]と繰り返されるフレーズにはそんな攻撃してくる相手に足して分かり合えない諦めの気持ちが繰り返されてから曲は終わります。

 

自分の感情を混沌としたまま曲に込めながら聴く人へそのまま届けて爪痕を残す。
歌詞の世界感をクリアーさと混沌さを併せ持ったサウンドで上手く表現しています。

なによりも柔らかいヴォーカルがささくれた感情を心地よく聴かせるのがビーさんの今回のアルバムの特徴のように感じます。

 

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ではまた。

 

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*1:call a bluff    はったりをかける <by 英辞郎>

*2:hit back     <…に>仕返しをする,反撃する <by weblio>