歌詞和訳 〜キラクにキママにマジメにホンヤク〜

洋楽ときどき邦楽。好きな歌の和訳に歌の解説とエピソードを。思い出も添えて。

ドラマと主題歌の感想 : 厨房のありす - miwa(それでもただ)

今回は2024年の春期(4月から6月)に放送されたドラマとその主題歌感想の感想を書き綴っていきます。
このブログは邦楽は少なめですが、私はドラマをよく見るので、個人的にドラマも主題歌も好きになったものをピックアップしてそれぞれの感想と考察を気楽に書いていきたいと思います。

ネタバレはなるべく避けますが読むと分かってしまうところがあるのでこれからドラマを配信等で見る方はご注意ください。

 

ドラマ情報

  • タイトル:厨房のありす
  • 放送日:毎週日曜日22:30〜 (2024年1月21日~3月24日)
  • 系列:日本テレビ
  • 出演:門脇麦 永瀬廉 他
  • 主題歌
    アーティスト:miwa
    曲名:それでもただ

 

「厨房のありす」Blu-ray BOX

 

ドラマ 感想

自閉スペクトラム症(ASD)を抱える料理人である門脇麦 演じるありすと、恋仲になる永瀬廉 演じる倖生(こうせい)、そして周囲の人達との交流を描くヒューマンドラマです。

初めは料理ドラマかと思いましたが、料理要素はドラマの味付け程度でした(料理だけに)。

初めからありすと登場人物の関係性に伏線が張られたドラマでした。

 

途中から突然のようにLGBT要素が入ってきたり、結構シリアスな方向に進んで行ったり、推理モノっぽい展開になったりと柔らかなヒューマンドラマから複雑な展開になってきて、なんだなんだ! というぐちゃぐちゃ感が楽しめました。

しかしもともとその路線を狙った訳ではないと思われ、いろいろな要素を入れていったらこうなってしまった、という収拾のつかない混沌としたところが妙におかしなドラマでした。

そんな普通では無い、お行儀良さそうでお行儀よく進まないところが面白くて最後まで観てしまいました。

そのまま柔らかなヒューマンドラマなら退屈すぎて最後まで観なかったかもしれません。

 

そんなストーリー展開は最終回に大輪を咲かせます。

それはなんと言っても、最終回で脇役の一人だった萩原聖人の快演が凄まじいからです。

そんな快演に引っ張られて主要役者全員で萩原聖人の快演に乗っかって乱れまくるという展開。

そしてありすの言葉によって皆の魔法が解けて我に帰るのですが、萩原聖人だけがまだ快演を続けるという唖然とする展開。

この最終回の快演から初めから柔らかなヒューマンドラマを目指した訳では無かったのではないかとも思わせる位です。

とにかく当たり障りのないヒューマンドラマだと思って観てたら思わぬ暴走が待っている、という今まで見たことのないドラマでした。

欲を言えばもう少し早めにこのシュールな展開を匂わせて欲しかったです。

 

ある意味、2024年冬クール1番、というより今まで観たドラマを含めても変わったドラマでした。

と言ってもそんな意地の悪い見方をしていたのは僕だけかもしれません。

観る人が観れば涙ながらのヒューマンドラマだったのかも...

 

主題歌 感想

それでもただ (通常盤) (特典なし)

それでもただ (通常盤) (特典なし)

  • アーティスト:miwa
  • ソニーミュージックエンタテインメント
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miwa 『それでもただ』 Music Video

 

主題歌はmiwaさんの「それでもただ」

 

私にはあまり縁のないアーティストなのですがJ-POPの良心と言える歌心がありビジュアル映えするシンガー・ソング・ライターです。

2010年デビューなのでもう中堅のキャリアです。

 

当たり障りのないメロディアスなバラードなのですが、この曲のイメージが本来の優しいヒューマンドラマというテーマをなんとか維持していったと思います。

最後にこの曲が流れるとホッとする...そんな印象を与えてくれた曲です。

ドラマティックにデコレーションされたバラードをmiwaさんが歌い込むという、一昔前のJ-POP的でどこか懐かしさを感じさせる曲でした。

 

どちらかというとこのEPのカップリングの「mahalo」という曲が南国をイメージさせるトロピカルなサウンドでメロディも素晴らしくてディスニー映画に使われても良いくらい秀逸で好きになりました。

この曲は結構名曲かもしれませんが残念ながらyoutubeでPVありませんでした。

主題歌よりもこのカップリング曲で素晴らしいシンガー・ソング・ライターだと思いました。

miwaさんの曲は今まであまり聴いてなかったのですが、どこか懐かしくて気持ちを明るくさせてくれました。

といったところです。

 

ではまた。