今回は2024年の春期(4月から6月)に放送されたドラマとその主題歌感想の感想を書き綴っていきます。
このブログは邦楽は少なめですが、私はドラマをよく見るので、個人的にドラマも主題歌も好きになったものをピックアップしてそれぞれの感想と考察を気楽に書いていきたいと思います。
ネタバレはなるべく避けますが読むと分かってしまうところがあるのでこれからドラマを配信等で見る方はご注意ください。
ドラマ情報
- タイトル:不適切にもほどがある!
- 放送日:毎週金曜日22時〜 (2024年1月26日~3月29日)
- 系列:TBS系
- 出演:阿部サダヲ 仲里依紗 他
- 主題歌
アーティスト:Creepy Nuts
曲名:二度寝
ドラマ 感想
なんと言っても今クール一番の笑えるドラマはこの[不適切にもほどがある!]でした。
バラエティでも昭和と令和のギャップに驚き笑い、令和世代は昭和をディスる、そして昭和世代は懐かしがる、という番組が人気です。
脚本はクドカンこと宮藤官九郎。なので単に懐かしがるというドラマにはならないことは初めから予想されます。
日常生活だけでなく学校・会社・学校内の事象にフォーカスされているので社会派な要素を含んでいるのですが、視聴者に考えさせるよりも、まずは笑わって楽しんでもらうことを優先しつつ、観ながらと、観終わった後にふと考えさせるというところが良かったです。
通常、バラエティ番組では、令和>昭和 が前提で作られていて、やっぱり”今”が強い、"今"が正しい、という図式ですが、このドラマは昭和を懐かしがりディスるという要素はあるにはせよ、どちらかというと昭和と比べることで今の令和の問題を浮き彫りにさせるというところがありました。
令和時代を見ると令和のせちがらさが窮屈だったりしますが、昭和にいるとあまりの無神経さに嘆き腹がたつというストレートに感じる気持ちを阿部サダヲさんがうまく代弁してました。
誰も言葉にできないモヤモヤしていた事を阿部サダヲさん演じる小川市郎が普段はおもしろおかしく、意見する時ばバシッとぶった斬る、という構図が痛快でした。
そして小川市郎や他の人が昭和と令和を行き来するというストーリーが、時代の変化を点ではなく線も魅せるというところが、単に昭和を懐かしがるだけでなく時代は変わっても人間の本質は変わってないこと、人それぞれに違いがあるということをうまく表現してたと思います。
ドラマ内に俳優陣が昭和な曲をカラオケで聴かせたり、令和なコンプライアンス社会を揶揄するようなミュージカルパートがあったりしする音楽重視なところも音楽ファンには楽しめました。
ただ最終回のミュージカル?パートはドラマ全体のテーマのキーワードを何度も連呼しているようでちょっと説教臭かったかなと感じました。その辺は観るものに委ねたらよいのにと感じました。
魅力的な脇役陣も良かったです。
僕が好きな俳優の磯村勇斗や仲里依紗もドラマの世界観にピッタリとハマっててさすがの演技で魅力的でした。
そして阿部サダヲさんの娘役の河合優実さんのツッパリヤンキー娘から大人の女性に成長していく様子が、このドラマのキモというか軸になってたように思えます。
2024年冬クールでは話題になったドラマなのでこれだけで終わりになって欲しくないですね。
パート2は難しいと思いますが、ザ・ムービー、そしてできればその前におさらいかねての特別ドラマが観れたら嬉しいかな。
それだけ観る人を不快にさせず楽しく爆笑でき、ちょっと考えさせてもくれる名ドラマでした。
主題歌 感想
【MV】 Creepy Nuts - 二度寝(Nidone)
主題歌はCreepy Nuts の[二度寝]。
[Bling-Bang-Bang-Born]で世界的な大ヒットとなり飛ぶ鳥を落とす勢いです。
この曲は[Bling-Bang-Bang-Born]のカップリングです。
僕はヒップホップ(日本も含む)は話題になったものだけ聴くという感じでさほど積極的に聴いてないですが、今年にリリースされたこの2曲は"神"でした。
ヒップホップに馴染みがなくても楽しくて妖しげで言葉のノリに身体が熱くなって動き出してしまう、ヒップホップ入門ながらも超カッコいいというお手本のような曲です。
[Bling〜]はとんがりながらも無駄のないちょっと呪詛的な妖しさのあるトラックに、クールだけどどこがぶっ飛んだ感もあるR-指定のラップ、そしてポップ性と中毒的なフックを兼ね備えてバイラルヒットしています。
この[二度寝]も[Bling〜]に通じるところがあり、スピーディなリズムがカッコ良い曲で、聴いていると体が動いてしまうほどホットなトラックで、さらに明るさとポップさを増した感じです。
歌詞はどちらかというとドラマの世界をラップに乗せた感じになっていますが、R-指定のラップが韻を踏みまくり秀逸で面白すぎて、タイアップでお仕事的にドラマに寄せてみましたという曲とは一線を画する歌詞(ライム)になってます。
毒気のあるこのドラマにはピッタリの主題歌だったのですが、ドラマ内では曲の音量が小さめであまり印象的に使われてなかったのが残念でした。
ネタバレになるので書けないですが、主題歌からみで最終回ではとんでもないことに....ちょっと予感はあったたのですが.....
その最終回を見てCreepy Nuts 、さらに好きになりました!
ではまた。