歌詞和訳 〜キラクにキママにマジメにホンヤク〜

洋楽ときどき邦楽とライブレポ。好きな歌の和訳に歌の解説とエピソードを。

【2025.12.12 ライブレポ】春ねむり “ekkolaptomenos” TOUR FINAL 単独公演『孵化過程』

今日は先日2025年12月12日に渋谷WWWで観た春ねむりのライブレポートです。思うところをつらつら書いていきます。

 

 

ライブ情報

  • アーティスト:春ねむり
  • ライブ名:“ekkolaptomenos” TOUR FINAL 単独公演『孵化過程』
  • 会場:渋谷WWW
  • 公演日:2025年12月12日(水) 開場:18:30, 開演: 19:30

 

春ねむりは好きなアーティストで最新アルバムのekkolaptόmenosは想像の上を行くアルバムでした。
こんなアルバム、この先何作聴けるのだろうと思うくらいのアーティストの赤裸々でストレートなメッセージが詰まった作品です。

ekkolaptómenos

ekkolaptómenos

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サラッと聞くと完成度が高いミクスチャーロックで、呪術的・儀式的なサウンドになりましたが、一般層に十分訴求できるキャッチーさとフックがあり、社会に対する不条理を訴え、直接的な表現は避けつつもアジテートする春ねむりの歌(ラップ)が乗ります。

 

前作まではポップチャート入ってもおかしくない曲もいくつか入ってましたが、今回はサウンド的にダークで、凄まじい感情の嵐と、部分的に直接的なアジテートがあるのも聴くものをたじろかせます。

 

表現者として行けるところまで行ってしまった傑作でありあきらかにアーティストとしての一つの到達点と感じますが、正直いうとまだ10回程しか聴いておらず、伝えたいことをしっかりと理解はできてないです。

それは私は春ねむりが作る音楽と声が好きで肌に合い、歌詞の端々から伝わる言葉にひっかかりを感じてそれが過去イチだからそう思うのだと思います。

ただこんな真っすぐに自分の主義主張を貫くアルバムは一生出会えないのではないか、そんな気持ちにさせられました。


逆にSNSのレスポンスを含めて、ファンとしてはますます孤高の存在になってしまってこの先どうなってしまうのだろうと心配になります。
日本での春ねむりの人気をさらに遠ざけてしまうのではないかと懸念するくらいでした。

 

春ねむりは今年夏にRAYとの対バンを新宿LOFTに観に行ったのが初めてでしたが、その時は寂しい客入りでした。
新作が良かったので今の春ねむりをワンマンでしっかり観たいという気持ちでの再参戦です。

 

会場である渋谷WWWは初めてで、井の頭通りから公園通りへ向かう脇道にはいったところにあります。
こんなところにあったの?という、クアトロもそうだけど通り過ぎてしまいそうです。

 


春ねむりは音楽通にはある程度浸透してきている認識だったのでワンマンは結構埋まるんではと思ってましたが、今回も正直、満員とはいきません。

ファン層は20,30代の男性メインで壮年男性と女性がちらほらという客層でした。

 

このオブジェも発泡スチロールを使った手作りだとか....春さんも手伝ったようです。

ちなみにこれが海外での春ねむりのライブ光景です。


HARU NEMURI [DOCUMENTARY - EPISODE 3] - SHUNKA RYOUGEN NORTH AMERICA TOUR 2022

 

日本でSNSでバッシングしている人たちも春ねむりがグラミー賞にノミネートされるようなことがあれば一気に手のひらを反すでしょう。そんな日も現実的になりそうな勢いはあります。

 

開演時間を5分程押してライブスタートです。
新作ekkolaptόmenos中心に展開されていきます。

お客さんも春さんを観るのに躊躇しているような、と、開始直後は硬い印象を受けます。
今の社会に抗う春ねむりというアーティストを観るのがちょっと怖いような、そんな雰囲気を感じます。

少なくとも私は周囲を気にして調和を優先する日本人ということは間違いないでしょう。だからこそそこに意見する春ねむりのライブに足を運んだのだと思います。

 

 

そんなヒートアップしない硬いフロアを春ねむりは巧みに盛り上げていきます。

そしてめっちゃフレンドリーです。

 

SNSのバッシングの軽い自虐ネタも交えつつ観客をやわらげていき、こんな状況にも慣れているのか煽りもトークも上手いです。そして強要しないし求めない姿勢が良い。潔いです。



今回セトリメモをとりませんでしたが新作[ekkolaptόmenos]を中心に据えて代表曲も結構やってくれました。

曲とパフォーマンスも良くても、皆遠慮しているのか一見さんが多いのかわかりませんが、声援上げて騒ぐような客はあまりおらず、今ひとつヒートアップしないモヤモヤ感が残しながらステージは進んでいきます。

 

MCでは自分のスタンスを貫く理由、そして政治的ステートメント、活動を続ける理由等を分かりやすい言葉で話してくれました。

本人が七尾旅人と話してて政治的な発言が多いとお客さん来なくなるとが言ってたが、これが自分自身なのだから変えることはできないという発言。
作りたい音楽をリリースした以上、作品について発言し行動しなくてはならないと言う発言。このMCがとてもよかった。


今年も10数本のライブを観てきましたが、今年イチというか過去イチ、アーティストの誠実な言葉を聞けた、パフォーマンスを観れたと、終わった後にジワジワと実感がこみあげてきます。

 

新曲、そして彼女の一番有名な曲「生きる」を含むアンコール3曲。
2時間近いライブは突き抜ける高揚感とは少し違う熱を残して終わりました。

ライブ楽しかったし明日から頑張ろうとかいうものを超えた、ライブが終わった後に観た人の内面を少し変化させるような、アーティストへの親近感と畏敬の念とをふつふつと高めるような、そんなライブでした。

春ねむりの音楽と言葉をずっと聞きたい、そして気高く自然体で偽りなく自身を表現し続ける春ねむりをずっと見続けていきたい。と思わせてくれる、楽しかったとかいう気持ちを超えた貴重な体験でした。

 

こんな崇高な意志と正直さとオリジナリティと才能を持つアーティスト、シンガーにはなかなか出会えないでしょう。

春ねむりは日本音楽界の希望であり聖域です。絶対に消えてはいけない、消してはいけない存在です。

 

 

2026年の春ねむりのライブは誕生祭、大森靖子とのツーマンと続きます。
誕生祭はフリーだし、友達誘ってまたいこうかな。

 

最後まで読んでくれて、ちょっと春さんの音楽に耳を傾けて興味もってくれたら、誕生祭は基本フリーだし参加いかがでしょう?

tiget.net

 

ではまた。

最後まで見ていただきありがとうございました!

 

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