歌詞和訳 〜キラクにキママにマジメにホンヤク〜

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【歌詞和訳】My Brave Friend - Manic Street Preachers

My Brave Friend - Manic Street Preachers - 今更ですがマニックス、良いです!-

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Critical Thinking [Explicit]

ザ・トラック・オブ・ザ・デイ

  • 曲名: My Brave Friend (マイ・ブレイブ・フレンド)
  • バンド名: Manic Street Preachers (マニック・ストリート・プリーチャーズ)
  • 収録アルバム: Critical Thinking (クリティカル・シンキング)  *Track 8
  • アルバムリリース日:2025年2月14日
  • プロデュース: Dave Eringa & Loz Williams
  • ソングライター: James Dean Bradfield, Nicky Wire & Sean Moore

 

今日はManic Street Preachers (マニック・ストリート・プリーチャーズ)、イギリスはウェールズ出身のロックバンドです。

この曲[My Brave Friend (マイ・ブレイブ・フレンド)]は2025年2月14日にリリースされた15枚目のオリジナル・アルバム[Critical Thinking (クリティカル・シンキング)]の8曲目に収録されてます。


マニックスはデビュー当時のセンセーショナルな話題を日本の洋楽雑誌が煽りのように後押ししてたので私も学生時代にそこに乗っかってファーストアルバム「ジェネレーション・テロリスト」は聴きました。

「30曲入りの2枚組のデビューアルバムを発表し、世界中でナンバーワンにして解散する」という宣言や、ギタリストのリッチー・ジェームスが"4 REAL(本気だぜ)"とカミソリの刃で自らの腕に切り刻みんだ事件は有名な話です。
今ではもうマニックスの紹介でそんなネタはあまり語られなくなってしまいました。
もうそんな話はお腹いっぱいという感じなんでしょう。

当時の若いロックファンの心に火をつけたロック魂が高みに高まった期待の中でリリースされたデビューアルバムは、曲はキャッチーでメロディアスで良いけど当時のアメリカのハード・ロックバンドっぽさが鼻についてしまい音はさほど突き刺さらなかった記憶があります。


その後もバンドは継続し、時に話題を振りまきながら実績を積んでいったようですが、私自身が90年代半ばから十数年間、一部の好きなアーティスト以外は音楽を聴くことから距離を取っていたため、それ以降のアルバムは聴いてません。
あ、ベスト盤は聴いたかな。
数回流して聴いてしまっただけということもありその時もあまり印象は変わりませんでした。


それでもイギリスでは不動の人気をずっと保ちアルバムを出せば上位に入り、2021年の前作[The Ultra Vivid Lament (ジ・ウルトラ・ヴィヴィッド・ラメント)]は久々に全英ナンバーワンを記録しています。
ヨーロッパや日本でも根強い人気を誇っておりコンスタントに来日公演をしてくれるありがたいバンドです。


そして今回の和訳曲。
シングルではないようですが、Apple Music の最新ソングに届いてたのを聴いてみたら今更ながら心に刺さってきたので和訳してみました。
やっぱりこういうベテラン実力派バンドの本気のミディアム・バラードを聴くとグッときます。

なお英詞は"genius.com"から引用し、Apple Musicから補足しています。


Manic Street Preachers - My Brave Friend (Official Lyric Video)

 

歌詞/和訳

[Verse 1]
As I watched you turn and sail away
Like a Viking burning in flames
The gravity waves will reach and heal your skin
Time is remembered and time will be regained

炎の中のバイキングのように
君が振り返り旅立つのを見ながら
揺れ動く波が君の顔を濡らしていく
過去が思い出され蘇っていく


[Verse 2]
The last time we talked, you sighed and joked
You said you were tired and taking time off *1

You still live in the deepness of our souls
In our hearts and in our minds and in our homes

最後に会った時、君はため息混じりにジョークを言った
疲れたから休むんだと
君は今も僕の心の奥深くにいる
君の思い出は心の中に、故郷にいるんだ


[Chorus]
So sail away, my brave friend
You fought so hard to the end
So sail away, my bravest of friends
Sail to the end
Oh, my brave friend
Sail to the еnd

友よ、旅立つんだ
最後まで懸命に戦った
旅立つんだ、勇敢な友よ
永遠に航海するんだ
勇敢な友よ
永遠に航海するんだ


[Verse 3]
Have you ever walkеd between the raindrops
And lost control of all of your feelings?
Have you ever seen a sky so blue?
Have you ever felt a pain so true?

雨の中を歩きながら
感情を抑えきれなくなったことはあるか
こんな澄んだ青空を見たことがあるか?
本当の痛みを感じたことはあるか?


[Chorus]
So sail away, my brave friend
You fought so hard to the end
So sail away, my bravest of friends
Sail to the end
So I sail away

友よ、旅立つんだ
君は最後まで懸命に戦った
旅立つんだ、勇敢な友よ
永遠に航海するんだ
僕も旅立つとするよ


[Outro]
So sail away, my bravest of friends
Sail to the end
My brave friend
Oh, my brave friend
Sail to the end

旅立つんだ、勇敢な友よ
永遠に航海するんだ
勇敢な友よ
永遠に航海するんだ

 

トラック・インプレッション

この曲は2011年に亡くなったバンドの元プロダクトマネージャー、ジム・フレッチャーに捧げられた曲です。
言葉を選びながら紡がれていく歌詞はとても詩的であり、ベーシストのニッキー・ワイアは歌詞を完成させるのに10年以上かかったとのことです。

クリアーながらヒリッとしたギターとベースが主役ながらバックにシンセサイザーがうっすら流れるサウンドは冷たさと温かさが表裏一体で、何よりもジェームス・ディーン・ブラッドフィールドのヴォーカル素晴らしいです。
アルバムの中で一番ベタな曲かもしれませんが一番好きです。


頑固に自分たちのロックを磨き上げてきたバンドがたどり着いた妙技と感情表現、そしてこれからもバンドは高みを目指して継続していくという意思を感じます。

繰り返し聴く度にバンドが醸し出すヴァイブをじわじわと感じてきて心の中に沁み込んでいく、まるで伝統芸のような"ザ・味"、全然枯れてる感じがしないので古いなんて言葉を寄せ付けません。そんな曲が詰まった素晴らしい曲でありアルバムです。

 

最後まで見て頂きありがとうございました!
ではまた。

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