歌詞和訳 〜キラクにキママにマジメにホンヤク〜

洋楽ときどき邦楽。好きな歌の和訳に歌の解説とエピソードを。思い出も添えて。

【ライブレポート: セトリ& ダン・レイノルズのスピーチ和訳】2024.12.3 Loom World Tour - Imagine Dragons

先日、2024年12月3日有明アリーナで観たImagine Dragons(イマジン・ドラゴンズ)のライブを観てきました。
テヒアリングが少し自信ないですがライブ当日のヴォーカルのダン・レイノルズのライブ中のスピーチと和訳も掲載しています。

スピーチ(英語)と和訳だけ見たい方は下の目次の「ダン・レイノルズ スピーチ 原文/和訳」クリックしてください。

 

ライブ情報

  • バンド名:Imagine Dragons(イマジン・ドラゴンズ)
  • ツアー名:Loom World Tour (ルーム・ワールド・ツアー)
  • 会場:有明アリーナ (Ariake Arena)
  • 公演日:2024年12月3日(火)      開場 17:30, 開演 19:10

 

ライブ・レポート

11月下旬辺りから真冬と言っても良い気温になってきましたがここ1週間は晴天で暖かい日が続いてます。
12月3日のライブ当日も快晴で昼間はアウターウェアがいらない程の暖かい気温で、絶好のライブ日和でした。
海沿いの有明アリーナも入場時間でも心地よい程で、夜の屋内のライブでもやっぱり天気が良いと当日通して気分上がりますね。


今回はイマジン・ドラゴンズのライブに参戦してきました。

日本での人気はどうなんだろう、もしかしたら客席半分位しか埋まらないんじゃないか、盛り上がるかな、と余計な心配をしながら18時過ぎに会場に入ると既に結構埋まっています。
開演時間の19時にはほぼ満席という思いがけず?の大盛況ぶりです。

アリーナも満席

スタンドも満席です

東京のみ一夜限り、日本全国からバンドのファンが集結し、しかも今は海外から東京にライブ目当てでお客さんが来るご時世なので海外のファンも来るのであれば世界的人気のバンドではこうなるのだろうと思いました。

実際、外人のお客さんも多かったし、一見日本人でも日本語以外で話してる人が多かったのでもしかしたら半分位は外国人かも、と感じました。外人・日本人(アジア系の方?)の子供連れもチラホラ見まして、海外だとセカオワとかミセス辺りの人気とステータスなのかという考えがよぎったり..

女性の方が多く女性7割、男性3割位でした。年齢は20,30代の方が多かったかな。


有明アリーナという地のりもあり、いつものように平日の公演は少し押して17:10頃に開演。

このバンドはツアーを通してのセトリは基本変わないのでチェックしていた通りに進んでいきます。

1曲目は目下の最新アルバム[LOOM]収録のラスト・ナンバー[Fire in These Hills]から始まります。

ライブ開演 !

Fire in These Hills


この曲は通常であればセットの前半か真ん中位が妥当なような気がしますが、チルなヴァイブを持ったエモでスローなパートから始まりミドルテンポへ移行するのでオープニングには意外性がありますが結構印象に残ります。

ライブの始めから綺麗なライティングと紙吹雪やスモークも頻繁に使われて、ライティングはバンドサウンドにしっかりと映えるような少しサイケな雰囲気はありつつも鮮やかな視覚効果も心地よかったです。


ライブは現時点の新作アルバム[LOOM]の曲を含めて新旧織り交ぜ曲が続きていきます。
ステージいるのはヴォーカルのダン・レイノルズをはじめ、ギター、ベース、ドラムスので、四人の音が前面に出てますが音に厚みは感じるのでキーボード等はオケかステージ裏にいたかと思います。

決してハード&ヘヴィではなくメインストリームポップスとロックの中間的なクリアーだけどダイナミックであくまでも曲を際立たせる演奏です。
そしてドカドカなドラムスとブリブリなベースの骨太なリズム隊と、CDやサブスクの音源だとさほど全面には出ないウェイン・サーモンのギターも時折、サイケな短めのギターソロを挟んだりしてバンドサウンドを支えつつロックな雰囲気がしっかり出てました。ここら辺の絶妙なバランスとダンの力強くも優しいヴォーカルもありイマジン・ドラゴンズがあくまでもロックバンドたらしめるマジックなんだなぁとライブではより感じられます。

とにかくロックだとかポップスだとか気にしないくらいに曲がダンサブルでキャッチーなので、ヒット曲満載な選曲とテンポよく進んでいく展開にファンはノリノリで、ヴォーカルのダン・レイノルズも中盤から上半身裸になりゴキゲンなヴォーカルを聴かせてくれて時折シンガロングを求めると観客はしっかりと返すといういい感じのコンビネーションでした。

特にセットの中盤に演奏された[Radioactive]ではダンもドラムスで参加して太鼓の乱れ打ちのエンディングは圧巻でした。

イマドラの曲ってやっぱり歌いやすいんだなぁ感じつつ、さすがに私も全曲歌詞は覚えてませんがサビ中心に結構歌えるので楽しくシンガロングしました。
[Thunder],[Bones],[Whatever It Takes],[Demons],[Natural],[Enemy]と、これだけ人気のヒット曲が続くロックバンドっているのかという程、どの曲もシンガロング感満載で気持ち良いヴァイブが会場に生まれてました。

なんかカラオケで一緒にバンドと盛り上がっているような、洋楽アーティストのライブではありそうでないようなそんな楽しいノリが面白かったです。

このブログではアルバム[LOOM]から数曲和訳をしましたが、演奏曲の中でライブ後にアクセスが多かったのは、[Wake Up],[In Your Corner],[Fire in These Hills]といったところでした。

アルバム[LOOM]の曲はこうやってライブで聴くとポップに振り切った曲もあればイマドラらしい曲もあったりヴァラエティ豊かでよりコンテンポラリーに進化したバンドの歴史が詰まってって良いんだけどなぁ。

Billboard 200 では22位がピークと振るわなかったのは残念です。

 

東京をテーマにした曲[Tokyo]はさわりだけ歌われて曲の中の歌詞[キミタノシム]の発音が自身がないのかなんども観客に確認するところがほほえましかったです。


公演時間は1時間40分程、ファンの心をしっかり掴んでライブはラストの[Believer]の大合唱で幕を閉じました。

Believer


そしてこのブログは歌詞和訳ブログなのでちょっと他のレポートとは違うことをしたいと思いまして、今回は[Walking the Wire]の演奏前、ライブの終盤に差し掛かる時のダンのスピーチを翻訳してみました。

ライブ終演後、この3,4分のスピーチで何を言ってたか、なんとな〜く分かったようで全くわからず、気になってしょうがありませんでした。

今回私は一人参戦でしたが、終わった後の帰り道で「英語がわかるともっと楽しめたのになぁ〜」と話されている方も何人かいた程。

ちょうどこの時、ボイスメモを取ってたので、文字起こしツールやなんや感や使ってなんとか翻訳しています。
外人さんってノンネイティヴ相手でもゆっくり話すさずにマシンガンのように話すのと、ヴォイスメモの品質と雑音と格闘しながらなのでうまく翻訳できているか微妙ですが気になった人はご参考に見てください.....

 

ダン・レイノルズ スピーチ 原文/和訳

The reason that this band is anything at all,it's kind of hard to explain, but I'll try to just sum it up in the shortest period possible. 
When I was 12 years old, I was incredibly lost. 
I had no sense of self-worth, none.

このバンドがどういうバンドであるかを説明するのは少し難しいですが、できるだけ短い時間でまとめようと思います。
12歳のとき、私は途方に暮れていました。
自分が生きている価値を感じられなかったのです。


I was listening and searching for a god or anything at all, and I just was coming up short *1, finding nothing. 
And I just had no self-love, I had no direction, and I just felt incredibly lost. 


音楽を聴いたり、信仰に何かを見出そうとしましたが、何も見つからず、ただ行き詰まっていました。
自分を愛することも、方向性を持つこともできず、途方に暮れていました。


And I kept it all to myself, and I just put on a big smile, but inside I was just completely tormented for years and years, all throughout my teenage years.

それを自分の中にすべて抱え込み、ただ笑顔を浮かべていましたが、心の中では10代の頃ずっと何年もずっと、完全に苦しんでいました。


And, I just, I didn't want to be a victim of it, I didn't want to tell anybody about it, because I didn't want to seem weak. 

そして、そのような考えの犠牲になりたくなかったし、誰にも話たくありませんでした。自分が弱いと思われたくなかったからです。


And, one day my brother had left, and he left his microphone out, and it was his prized possession, and he zipped it up in this little bag, I stole it. 
And, he's my manager now, so it worked out okay, but I stole the microphone.
I hit record, and I sang my first song.

そしてある日、私の兄が家を出て行ったとき、彼はマイクロフォンを出しっぱなしにしていきました。マイクロフォンは兄の大切な宝物で、小さなバッグにジッパーで閉じてありました。私はそれを盗んだのです。
兄は今私のマネージャーなのでうまくいきましたが、私はマイクを盗んだのです。(会場笑)
録音ボタンを押して、最初の歌を歌いました。


I had no idea that I had a voice. In fact, I was very shy about my voice, because my brothers called me Cookie Monster, because they said I sounded like Cookie Monster. 

私は自分の声がどんなものか知りませんでした。実際、自分の声を恥ずかしいと感じてました。兄弟は私のことをクッキーモンスターと呼んでいました。クッキーモンスターの声に似ているからです。(会場笑)

Anyway, I sang a song, and I just was able to express, and it just felt like a waterfall of relief, just to express myself, even if nobody heard it, even if the song was never heard, it didn't matter.

とにかく、私は歌を歌い、表現することができました。それはまるで救済の滝に打たれてるようでした。
自分を表現しただけで、たとえ誰にも聴かれなくても、この先もずっと聴かれることがなくても、それは問題ではありませんでした。


I just was able to just take what was in me and to release it, and it was, it was an hard moment for me. 
It wasn't of worth, but it was of worth to me. 
Nobody had to hear it for it to be worth, for me to express it.

私は自分の中にあるものを引き出して解放することができました。それは私にとっては大事な瞬間でした。
価値のないようなことが、私にとっては価値のあることだったのです。
誰かがそれを聴くことがなくても、私に取っては表現するという価値があったのです。


And the reason I share this with you is, I know there are so many people just like me that hold your emotions in, and you store it, and it poisons you, and you hold on to it, and it poisons you because you don't want to express it. 

私が皆さんにこのことを話す理由は、私と同じように感情を内に秘めて、溜め込んで、自分を蝕み、しがみついてしまい、表現したくないがために自分を蝕むでしまう人がたくさんいることを知っているからです。


And what I would say to you is please do not keep it in. Please talk to somebody.
Talk to a friend. Talk to a family member. If it's available to you, go to therapy.


皆さんに言いたいのは、心の中に秘めないでほしいということです。誰かに話してください。
友達と話してください。家族と話してください。可能であれば、セラピーを受けてください。


I go to therapy. This doesn't make you weak. It doesn't make you broken. 
It makes you wise. Prepare yourself for a great future, and do all the things that you have in store for you. 
Your life is waiting for you.

私はセラピーを受けています。セラピーを受けて弱くなることはありません。あなたを守ってくれます。
賢くなります。素晴らしい未来に向かわせてくます。そして自分の中に蓄えれているすべてのことをしてください。
あなたには素晴らしい人生が訪れます。


Express it. Let it out. Whatever your media is, whatever your art is, whatever your work is, let it out. 
Express it. It heals you. It healed me.
Music did not heal me. Speaking healed me. Therapy healed me.

表現してください。外に出してください。どんなメディアでも、芸術でも、仕事でも、気持ちを外に出してください。
表現してください。それがあなたを癒します。実際に私を癒してくれました。
音楽は私を癒してくれませんでした。話すことで癒されました。セラピーで癒されました。

 

That's all that Imagine Dragons is. It's all that it ever will be. I hope that tonight you feel something.

それがイマジン・ドラゴンズなのです。これからもずっとそうあり続けるでしょう。今夜、何かを感じてもらえたらと思います。

 

セットリスト

セトリは下記です。各アルバムから満遍なくですね。あ、セカンドの[Smoke+Mirros]からは演奏無しでした。
 
1.  Fire in These Hills           * From Album [LOOM]
2.  Thunder                          * From Album [Evolve]
3.  Bones                             * From Album [Mercury - Act1&2]
4.  Hear Me                          * From Album [Night Visions]
5.  Take Me to the Beach   * From Album [LOOM]
6.  Whatever It Takes          * From Album [Evolve]
7.  Bad Liar                           * From Album [Origins]
8.  Nice to Meet You          * From Album [LOOM]
9.  Wake Up                        * From Album [LOOM]
10. Radioactive                    * From Album [Night Visions]
11. Demons                          * From Album [Night Visions]
12. Natural                           * From Album [Origins]
〜〜〜 ダン・レイノルズ・スピーチ 〜〜〜
13. Walking the Wire          * From Album [Evolve]
14. Sharks                          * From Album [Mercury - Act1&2]
15. Enemy                          * From Album [Mercury - Act1&2]
16. Eyes Closed                 * From Album [LOOM]
17. Tokyo (アカペラ 触りだけ) * From Album [Night Visions]
18. In Your Corner              * From Album [LOOM]
19. Believer                         * From Album [Evolve]
 

さいごに・・・・・

イマジン・ドラゴンズのファンは、曲とメンバー、特にダン・レイノルズの人間性や生き方に共感し親近感を感じ、力も貰ってファンでいる方が多いと思っているのですが、やっぱりダンはダンらしい曲の歌詞と同じように勇気をもらえるメッセージを残してくれました。

人気のミュージシャンになるための教訓という訳ではなく、人が生きていく上で大切な他者とのコミュニケーションでは自分から発するいくことが大事。

そんな当たり前のようで、人によっては(私も含めて)消極的になり諦めがちなことを進んでやってみよう、そうすれば道は開けるよという、イマジン・ドラゴンズを聴いるファンにはしっかり理解でき届くメッセージです。

 

ではまた。
最後まで見ていただきありがとうございました!

 


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*1:come up short 〔要求・期待・目標・水準・基準などに〕及ばない、達しない、物足りない結果に終わる <by 英辞郎>