今日はBon Jovi(ボン・ジョヴィ)の The People's House(ザ・ピープルズ・ハウス)です。
直訳はすると「人々の家」です。
歌詞を気にしなければ「代表曲[Keep the Faith]を彷彿とさせる」曲です。
はたしてどんな歌詞の曲でしょう。
歌詞と和訳だけ見たい方は下の目次の「歌詞/和訳」クリックしてください。
ザ・トラック・オブ・ザ・デイ
- トラック名: The People's House(ザ・ピープルズ・ハウス)
- バンド名: Bon Jovi(ボン・ジョヴィ)
- 収録アルバム: Forever(フォーエヴァー) *Track 7
- アルバムリリース日:2024年6月7日
説明不要の世界的人気を誇るアメリカ ニュージャージー州出身のハード・ロック・バンド ボン・ジョヴィです。
今日は2024年6月7日にリリースされた16枚目のオリジナル・アルバム[Forever]の7曲目[The People's House]です。
一聴して感じるのが彼らの1992年[Keep The Faith]のタイトル曲です。
1992年という時代はニルヴァーナやパール・ジャムといったグランジ勢が台頭し、後にヘア・メタルと揶揄される80年代ハード・ロックが一瞬にして過去のものへと消し去られた時期です。
そんな時代に80年代ハード・ロック・シーンを引っ張ったボン・ジョヴィが4年ぶりのアルバム[Keep The Faith]をリリースし、彼らは時代に適合することを選びました。
そして生まれたのが彼らの代表曲[Keep The Faith]です。
かつての80年代ハード・ロック/メタルバンドがダークでラウドなグランジにすり寄っていったのとは異なり、ボン・ジョヴィはヴィジュアル面も一新し、ダンス/ファンクをさりげなく取り入れつつ、温かみと情熱を感じさせるアメリカンロックの本道をさらに強め、よりソリッドなサウンドにシフトしました。
何曲かのバラード等で今までの彼ららしいポップさや甘さを残した往来のファンも納得する曲があったのもバランスが良かったです。
1時間強のアルバムなので後半ダレるところはありますが(失礼!)、1曲目の[I Believe]から5曲目[Bed of Roses]までの流れは掛け値なしの名曲揃いの傑作です。
そして今のボン・ジョヴィに繋がる重要なターニングポイントとなった曲でありアルバムです。
確かに80年代のボン・ジョヴィはヴィジュアルも含めてヘア・メタル勢と一緒にされてしまうのはやむを得ないと思いますが、それらのバンドとは決定的に異なるものがありました。
それはブルース・スプリングスティーンを生んだニュージャージー得意のハート・ランド・ロックの影響を多大に受けたこと、ソウル・ミュージック等の温かみのある音楽が培われてきた場所で生まれ育った気質とマインドだと思ってます。
そんな過去の代表曲と連なる新曲を聴いてみます。
なお英詞は"genius.com"から引用し、Official Lyric Videoから補足しています。
歌詞/和訳
Title : The People's House
Producer : John Shanks
Writer : Jon Bon Jovi
[Verse 1]
Come in and leave your mind open
It's time we let love in
Mother, Father, I am broken
Barely breathin', but I'm hopin'
There's forgiveness for my sins
心を開いたままでいてくれ
今が愛情を受け入れる時だ
母よ、父よ、僕の心は壊れてしまった
かろうじて生きているけど、
犯した罪は許されることを願っている
[Verse 2]
I had a dream last night
And in that dream, I lost my sight
Life left me deaf, dumb, and blind, woke up to realize
We're still asleep with open eyes
昨夜、夢を見たんだ
その夢の中で、俺は何も見えなくなった
耳も口も目も機能しなくなり、夢から覚めて気づいた
僕たちは目を開けたまま眠っているんだ
[Pre-Chorus]
We are buildin' this house of love
Buildin' this house, buildin' this house
僕たちは愛の家を建てている
そう、建て続けてるんだ
[Chorus]
This is the people's house
From sea to shinin' sea
The Rocky Mountain built these walls
These halls are our city streets
No wreckin' ball is gonna knock it down
Nobody's gonna come to steal the keys
This is the people's house
The house of you and me
ここはみんなの家
ただの海から輝やける海へ
ロッキー山脈がこの家の壁だ
家の広間は俺たちの住んでる街の通りだ
鋼の球にも壊されることはない
誰にも鍵を盗られることはない
ここはみんなの家(国)なんだ
君と僕の家(国)なんだ
[Verse 3]
Time for the turnin' of the page*1
It's time to say goodbye
Old ways have changed
No crime to look out for each other
Father, Mother, Sister, Brother
Can't keep fightin' one another
新たにスタートする時だ
過去に別れを告げる時
古い慣習は変わった
互いを気遣うことに罪悪感など感じない
父、母、姉妹、兄弟
互いに争うことなどない
[Pre-Chorus]
We are buildin' this house of love
Buildin' this house, buildin' this house
僕たちは愛の家を建てている
そう、建て続けてるんだ
[Chorus]
This is the people's house
From sea to shinin' sea
The Rocky Mountain built these walls
These halls are our city streets
No wreckin' ball is gonna knock it down
Nobody's gonna come to steal the keys
This is the people's house
The house of you and me, yeah
ここはみんなの家
ただの海から輝やける海へ
ロッキー山脈がこの家の壁だ
家の広間は俺たちの住んでる街の通りだ
鋼の球にも壊されることはない
誰にも鍵を盗られることはない
ここはみんなの家(国)なんだ
君と僕の家(国)なんだ
[Guitar Solo]
[Bridge]
I wasn't born a man of privilege
But I'm privileged just the same
No rain will wash away the stain
No truth can hide us from the shame
Until we all believe in change
僕は特別な特権をもって生まれたわけではない
だけど権利は与えられてるんだ
どんな雨も汚れを洗い流すことはできない
どんな真実も僕たちを恥から隠すことはできない
僕たちが変われると思うまで
[Pre-Chorus]
We are buildin' this house of love
Buildin' this house, buildin' this house
僕たちは愛の家を建てている
そう、建て続けてるんだ
[Chorus]
This is the people's house
From sea to shinin' sea
The Rocky Mountain built these walls
These halls are our city streets
No wreckin' ball is gonna knock it down
Nobody's gonna come to steal the keys
This is the people's house
The house of you and me
ここはみんなの家
ただの海から輝やける海へ
ロッキー山脈がこの家の壁だ
家の広間は俺たちの住んでる街の通りだ
鋼の球にも壊されることはない
誰にも鍵を盗られることはない
ここはみんなの家(国)なんだ
君と僕の家(国)なんだ
[Outro]
This is the people's house
ここはみんなの家だ
トラック・インプレッション
困難があっても信念を貫けと歌った[Keep The Faith]ですが、この時代のボン・ジョヴィは個々のリスナーやファン一人一人にこのメッセージを投げかけていたと思います。
そしてこの曲はアメリカという国に住む人々に対して「自分の住む家(国)は自分たちで築いていこう」というグローバルなメッセージが明確に込められています。
ですので"House"を"家" だけでなくもっと大きな"国"ととらえて訳してます。
また[Verse 1]等での[Father, Mother (Sister, Brother)]や[forgiveness ~]というフレーズがふくまれていることも[Keep the Faith]をほのめかすような曲です。
自分たちの過去の代表曲[Keep the Faith]に連なる曲ではありますが、62才となったジョンの視点から今のアメリカという国に必要なことを歌った曲だと思います。
ロック界での自身の影響力からよりグローバルな視点に立った責任感・使命感もあるのでしょう。
ではまた。